演歌の枠にとらわれず幅広い活躍を魅せる吉幾三さん。
ちょっとこれまでと趣向を変え、代表曲である「雪國」を振り返りつつ、真逆の歌との聴き比べも試みます。
吉幾三の「雪國」と和
吉幾三さんの「雪國」は、いつ頃の歌かと聞かれたら、演歌が広く親しまれた時期の曲と位置付けられるように思われます。
この曲は1986年2月に発表され、作詞・作曲ともに吉幾三さんが手がけています。吉幾三さんはそれまでコミックソングの印象が強かっただけに、イメージを大幅に変えるきっかけとなった曲です。
その年の紅白歌合戦では「雪國」で出場し、さらに広く知られるようになりました。
「和」を意識して聴くと、東京のにぎわいとは対照的な静けさが立ち上がり、本人の歌唱が冬景色をぐっと近づけます。歌詞の運びも印象的です。
この曲が残るのは、流行だけで終わらないからでしょう。
吉幾三さんはデビュー後、歌手としての幅を広げ、シングルごとに存在感を増していきました。「雪國」と表記される場面もあり、演歌の枠に収まりきらない楽曲として語られることもあります。大ヒットしたときの記憶が今も残ります。
私が最初に聴いたときは、まるで雪の夜に窓の外を見るような光景が目に浮かび、言葉の少なさがかえって胸に残ったことを覚えています。あの歌唱は、静かな場面でこそ映えます。
ちなみにこの歌は、宴会の席で即興で作った下ネタが歌詞の歌だったそうで、曲の良さを買われ、いわゆるマジメな歌詞に書き換えたものでした。
下ネタ大好きな吉幾三さんらしいエピソードです。
ただ、歌をマジメなものとするにあたり、東北の鉄路に関するシーンから発想を得たそうですので、和の情緒としては間違っていないかと思います。
今では配信で聴く人も増えましたが、和としての味わいは変わりません。
吉幾三さんの出演映像や歌番組をたどると、当時の空気まで見えてくるかのようです。
「雪国」を知りたい方は、まず一度耳を止めてみてください。冬の情緒を伝える名曲です。
「雪國」~Originally Performed By 吉幾三
吉幾三さんの「雪國」は、1980年代中頃の歌番組や演歌の流れの中で広く知られた楽曲です。
本人の代表作として語られる時期の曲で、冬の情緒を強く残す一曲として今も耳に残ります。歌詞の景色がはっきりしていて、東京とは違う空気まで伝わってきます。
吉幾三さんは歌手としてデビュー後、演歌だけでなく話題性のある楽曲でも存在感を示しました。
「雪國」はシングルとして注目され、歌唱の力で大ヒットにつながった作品です。
私が初めて聴いたときも、派手さより情景の深さが印象に残りました。紅白歌合戦をはじめ、本人の出演で耳にした方も多いはずです。
私はリリース当時にこの曲を聴いて、冬の夜の静けさが浮かびました。
その後、大人になって列車で雪の多い土地を旅した帰り道、車窓の暗さと重なる瞬間、この曲を思い出して胸に残ったのを覚えています。
古い曲というより、今に伝える名曲です。歌詞を追うほど味わいが増すところが魅力でしょう。
吉幾三の「雪國」と「俺ら東京さ行ぐだ!」を聴き比べ
吉幾三さんの音楽に関する幅広さを知るという点で、「雪國」と「俺ら東京さ行ぐだ!」を比べて聴くのも面白いと思います。
冬の情緒という地方の魅力の一方で、地方を否定するかのような東京への憧れとが、同じ歌手の中でつながります。ほかの歌手ではなかなか無いことです。
「雪國」は歌詞の景色がはっきり浮かぶ楽曲で、本人の歌唱が入ると情感がぐっと増します。
シングルとして知られた時期には大ヒットとなり、歌番組への出演でも印象を残しました。
今聴いても、当時の流行だけで終わらない強さがあります。
私は初めて買ってもらったレコードが「俺ら東京さ行ぐだ」でしたから、この組み合わせには少し特別な思いがあります。
東京ではめったに降らないですが、雪の夜に聴き比べることにより、冬の歌と都会を思う歌とで、気分が切り替わるのが面白いです。
若いころに聞いた感動が、今もそのまま残っています。
「雪國」と「俺ら東京さ行ぐだ!」を続けて聴くことで、吉幾三さんの音楽の幅についても改めて認識させられます。
雪国の静かな情緒と東京へのあこがれを描くユーモア。その落差が面白いです。
気になった方は、両方聴いてみてください。今の耳でも十分に響く楽曲です。

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